貯蓄ゼロが増えている

5月 2, 2013 Author admin

2011年に行われた「家計の金融行動に関わる世論調査」(金融広報中央委員会) の結果が3月にまとめられました。そのデータを見ると融資産平均は1150万円! 中央値は420万円となっていて、近年では最も低くなっています。持つ人と持たない人の差が開いているためとみられています。

金融資産がない世帯が増加しています。2003年に20%を超えてからはずっと「2割強」でほぼ横ばいでしたが、預貯金などの金融資産がゼロの世帯の比率が、2011年では跳ね上がってほぼ3割の28.6%となりました。2人以上の世帯の3~4件に対して1世帯が、貯蓄ゼロという状況です。

2008年の100年一度の危機と言われたリーマンショックで世界の株価が急落した時にも、22%台で持ち堪えていた貯蓄ゼロ割合が、昨年は一気に約1.3倍の28.6%まで急増しています。

家計の金融資産の保有額も、一世帯当たり平均額(金融資産を保有していない世帯を含む)が前年の1,169万円より19万円減って、1,150万円となりました。何が要因になったのでしょうか?

2008年のリーマンショック以降、勤労者の雇用環境も打撃をうけ、若くても非正規労働者や勤続年数が短い人の所得環境が悪化したことが原因の一つと言われています。もともと少なかった貯蓄を全部取り崩す形で無貯蓄世帯が増えているのです。

さらに2011年の欧州債務危機や円高などによる株安・外貨安などで、株式、債券の価格が低下し、これらの評価額が減少したことなども、家計の金融資産の低下に大きく影響したようです。

2011年は団塊世代が62~64歳になっているタイミングです。退職金を受け取って、優雅に消費生活を送ると思われていたイメージがありますが、、一部の高齢者以外は十分な退職金も受け取れず、ごく僅かな公的年金しか受け取れなかった人も少なくなかったようです。大幅な貯蓄取り崩しを余儀なくされる世帯を生んでいる原因のひとつと言われています。