団塊世代のマネーの行方

6月 10, 2013 Author admin

第2次大戦後、1947年から49年に生まれた「団塊の世代」 http://www.nissui.co.jp/academy/market/07/ は、ほかの世代に比べて人数が非常に多いです。企業に勤める47年生まれは07年に60歳の定年を迎え、大量の退職者が発生する「2007年問題」として話題になりましたが、実際には定年年齢の引き上げや雇用延長、再雇用などの制度導入で、退職者はそれほど多くなかったとされます。

しかし、雇用延長などは「65歳まで」とする企業が多く、47年生まれの人が65歳になる今年が、団塊世代の大量退職が本格的に始まる年になるとみられます。

団塊の世代(1947~49年生まれ)の約800万人が、これから本格的なリタイア生活に入り、収入がなくなるため貯蓄を取り崩していくことが見込まれます。そうなると、平均貯蓄額や金融資産残高などのデータの数字は小さくなるでしょう。また、今までのように国債を買い支えられなくなる可能性もあります。そうなったら、現役世代も何らかの影響を受けることは避けられません。

今後は団塊世代を含め高齢者の比率が高くなり、これまで蓄えた賃金や退職金を使い始めます。当初は国内消費の牽引となると予測されましたが、団塊世代の収入源はほとんどが『公的年金』です。年金だけではゆとりある生活は望めず、あとは蓄えの食い潰しです。そのため、思ったより高齢者消費が国内消費を伸ばすことは期待できないだろう言われてきました。

しかし、家計所得が伸びない環境にあっても所得に対する消費支出の割合(消費性向)が上昇傾向にあるとの分析も出てきました。2000年と2011年の消費性向を比較すると、59歳以下の年齢層では同じか若干ながら低下していますが、60歳以上の世帯は上昇しています。高齢層の消費性向が上昇した理由として、2000年代前半に介護保険が導入され高齢者の将来不安が低下したことや、消費性向の高い「団塊の世代」が高齢層に達したことが影響している可能性があると分析されています。

「団塊の世代」がこれから受け取る退職金の総額は約80兆円と推計されており、内閣府では、日本の個人金融資産のうち6割超を保有している高齢者や団塊の世代に着目し、彼らの資産をいかにして豊かな公を支える活動に振り向けていくか、社会的活動への資金流入の可能性とその方策についての検討を行っています。

また、ビジネス市場からは、新たな産業の創出や消費を生み出すチャンスとも見られているのです。

今まで将来設計(ライフプラン)という考え方があまり語られてこなかったこともあり、「いきなりライフプラン、人生設計と言われても・・・」と戸惑っている、あるいは楽観視して必要性を感じていない団塊世代が多いのではないかと思われます。

団塊世代をはじめとした中堅~高齢者への「ライフプラン」の啓蒙とその具体的な提案や実践を普及し、漠然とした不安感を払しょくする事こそが、消費拡大や金融資産の片寄りを是正するきっかけの一つになるのではないかと、思われます。